5月 31

はじめに

模型パーツや立体等のおゆまる簡易複製について今まで度々記事にしてきた当ブログですが…
まずこの↓記事
ポリパテ(モリモリ)&おゆまるで複製に挑戦!!その1(概要&準備篇)
ポリパテ(モリモリ)&おゆまるで複製に挑戦!!その2(テスト実験篇)

で、おゆまる+ポリパテでの複製に挑戦する記事を書き…

その後にこの記事↓を書いたわけでして…
レジンとおゆまるで型取り&複製に挑戦してみよう!(著作権についても付記)

この上記記事で「おゆまる複製にはレジン最強」と宣わったわけですが、さらに色々経験と時間と実験を重ねて…

ポリパテも負けてない!

と判断しました。今回その理由と比較と、私なりの見解を記事にまとめます。

おゆまる+ポリパテの方が凄い?

おゆまる複製する場合、レジンかポリパテか…という答えは前回の記事でレジンと言ったわけですが、ポリパテのマイナス面を補える事を発見したのでまとめます。

まず前回のレジン+おゆまるでのまとめで(以下レジン記事の引用)

その1「対費用効果」
つまりポリパテやエポパテよりレジンはコストが安く済む。ポリパテはモリモリで120gで1000円ぐらいですから。エポパテはもっと高い。

その2「流動性」
硬化前は普通のちょっととろっとした液体なので、隅々まで行き渡りやすいです。ポリやエポでは流し込みができないですから。エポパテは柔らかめの粘土みたいなものなのでモールド隅々までは行き渡らないです。ポリパテはたいやき式の場合、レジンよりうまくいく場合があるので、パーツによっても取捨選択できるかとは思います。

その3「硬化時間」
硬化がポリやエポより早い上に固いです。しかも硬化具合が見えやすい。

その4「バリの処理」
ポリパテはバリがポロポロポロになってしまうんでおゆまるに張り付いて、除去できないものがおゆまるに取り込まれて、汚くなります。でもレジンはパリパリのフィルムみたいな感じになるので、バリを残すことを少なく(限りなくゼロに)できるので、おゆまるを汚さない。

と、まとめたわけですが、いくつかポリパテでも補える点、それとポリパテの方がレジンより優れている点を下にまとめます。

その1「対費用効果」
前回はモリモリを比較にしていたのですが、今回下記にも記すFRP屋さんのフレンズホワイトポリパテという商品は1kgで約2000円。前回のレジンの記事のホビーキャストは500gで2300円(waveは2kgで3800円程)と比べても、安いか同等程度。もしくはロックポリパテ(今度買おうかと思ってます)等も同様に安いです。

その2「流動性」
についてですが、これは時と場合によるんですが、レジンはトロトロ一択に対して、ポリパテは粘度を調整できる点がアドバンテージです。それも詳しくは下記に記しますが、タルク(ベビーパウダー)とスチレンモノマーで固くも、ゆるくも出来ます。なので、レジンレベルにドロドロ/トロトロにすることも可能。(正し多少ヒケ率が高くなるかもしれない)

その3「硬化時間」
これは速さのみで言えばレジンに軍配があがります。しかしながら、レジンと違って、ポリパテは焦らずにゆっくりと作業できるのがアドバンテージ。正し、フレンズホワイトポリパテの場合は完全硬化にはかなり時間がかかります。なので速さを求めるならばレジンが勝ち。でも遅くてもいいならポリパテ。あと瞬着を混ぜると早くなるという噂です(今度試してみます) おゆまる複製ではないですが、普通のポリパテの盛り付けとして使うなら「柔らかい」状態が多少続きますので、完全に硬化する間に切削する作業が楽という点もあります。

その4「バリの処理」
これはもう完全レジンの勝ちかな?と判断していたんですが、ポリパテでもバリを綺麗に処理出来る方法を発見しました。詳しくは下記に記します。

<ポリパテの方が優れている点>
上記以外でポリパテが優れている点。それはポリパテは他の模型作業にも色々と使える点がかなりのアドバンテージです。レジンはほぼ複製のみにしか使えませんが、ポリパテは粘度調整することにより、気泡埋め、段差埋め、フィギュア製作、テクスチャ付け、粘度を上げて盛り付け等、様々なシーンで使えます。やろうと思えば車の修理とかにも(笑

あとレジンで、もし大きいものを複製する場合、熱が発生しやすくなり(レジンは大きい体積になればなるほど熱を発する)、変形する恐れがあります(小さいものなら問題ないとは思いますが)。ポリパテは大きかろうが、小さかろうが熱は出ないのでそういう心配はないですね。

あとたい焼き式(くわしくはレジンの記事で)にする場合も、ポリパテが向いていると思います。レジンはトロトロ(粘度がすごくゆるい)なので、流し込み式に向いていますが、たい焼き式は上の方に隙間が開いて、しっかり複製出来ない可能性もあります。

あとレジンより、長持ちするかな。劣化がレジンのほうが早いと思いますし、管理もポリパテが簡単だと思います。あと秤もいらないので初期費用もかからないかな。あとレジンは初めての人が手を出そうにも、量が多いので手を出しにくいのもありますね。ポリパテはモリモリなどの少量のもので実験後に1kg〜4kg等の量を買うという流れをくめます。

削りやすさ、加工しやすさはもう、好みですね。ポリパテはポリパテですし、レジンはレジンの硬さと特性なので。

<ポリパテの方が劣っている点>
あのですね。もう匂いは完全負けです。ポリパテも色々ありますが、今回のフレンズホワイトポリパテはかなり独特の匂いがあって、しかもかなりの匂いがします。なので匂いを重視しなきゃならない環境の場合、かなり厳しいかも。といっても匂いを重視しなきゃならない環境の場合レジンもダメかもしれませんが。でもレジンより匂いはポリパテがキツいです。他のポリパテ(フレンズホワイトポリパテとモリモリ意外)は匂いの比較していないのでわかりませんが。これは人のよっては致命的な欠点にもなり得るかもしれませんが、私は窓開けて換気の状態で一日過ごせば問題無いかな。と。換気扇とかあればベターですね。あと消臭スプレーとか。

道具ややり方のコツ

まずは上記で何度も紹介しているFRP屋さんの「Newフレンズホワイトポリパテ」という商品↓ とにかく安い。ポリパテとしての質はそれなり。好みですね。私は基本的に問題ないです。噂によると、硬化後の質感は「スベスベ」に似ている感じらしいです。(私はスベスベを使ったことないのでわからない) 硬化前の普通の状態はモリモリなんかと比べるとゆるゆるのトロトロです。

いつか自分なりのマテリアルの詳しいレビューを色々したいと思っているんですが、まだ書いてません^^; ま、その内に。

これが↓硬化剤3~5%入れます。

こんな↓ガラススポイトで硬化剤入れてます。ガラススポイト安いし、使いやすいので何個か持ってます。下記のスチレンモノマーや、筆塗りのシンナーを加える時とかに使います。

これが↓スチレンモノマー。ポリパテに加えることによって粘度をゆるくできます。ぺいんとわーくすさんで購入。少量で売ってくれてるので嬉しい限り。ちなみにラッカーでポリパテを薄めると発火する可能性があるらしいのでぜったい止めてください。

私は硬化剤とポリパテを混ぜる時はこういう紙コップに入れて↓、プラスプーン(どちらも百均)でペンキみたいな缶からカップに移し、混ぜます。以前プラカップ?PPかな?のやつに入れたら溶けたので注意w 紙コップ大丈夫?と思われるかもしれませんが、問題ないです。使ったら紙コップは捨てましょう。プラスプーンは捨ててもいいし、何度か使ってもOKです。少量ならコロコロパレットでもOK。

逆に盛り上げしたい時などに粘度を上げる事ができるのがタルク(ベビーパウダー)。これはジョンソン・エンド・ジョンソンのベビーパウダー。ベビーパウダーはタルクに香料をいれたものですね。私はこの画像のような入れ物に移し替えて使っています(わかりにくくてすいません)。これを加えるとモリモリよりも粘度を上げることも可能です。

そして、上記でバリの処理の仕方の事について触れましたが、元々おゆまる+ポリパテのバリは上手く取れないで、処理がめんどくさくて、結局カスが残って、おゆまるを汚してしまう結果になるし、処理自体がすごくめんどくさかったのですが、単純な事でこれを回避できることを発見しました。それは「あふれたポリパテを拭かないで放置する」事です。

どういう事かというと、普通おゆまるで複製する場合、上記画像のようにむにゅっとたい焼きのようにしてポリパテを溢れさせるわけですが、今までは、この溢れた部分を拭きとってたんですが、敢えてこれをそのままにします。そうするとバリが塊のまま固まるので固まった後、パリッ!とバリを取ることができます。拭きとるとポリパテが薄くおゆまるに付着して、こびりつく事になり、処理が大変になるのですが、このように放置すればそういう事にはならないで、バリ処理が非常に簡単にしかも、おゆまるを汚さないようにできるわけです。当たり前ですが、下にダンボールや厚紙や、捨ててもよくて下に通さないもの敷いてやってくださいね。

この↓画像がおゆまる+ポリパテで複製したものです。

白い方はフレンズホワイトポリパテ。黄色はモリモリをスチレンモノマーでゆるくしたもの。けっこう上手く抜けてるでしょ?多少のバリや気泡を丁寧に処理すれば十分使えます。これはモールドびっしり系のパーツですが、もっとモールド少ないものならかなりの精度で複製出来るんじゃないでしょうか。

まとめ

今回の実験や、ウィークポイントの補いの事なども含めて総合的に判断すると、ポリパテの方がおゆまる複製には向いているのかもしれないです。まぁもちろんそのパーツの得手不得手があるので、時と場合によりますが。

なのでお金に多少余裕があるならどちらも用意して、自分でやってみて合っているものを発見するのが一番だと思います。でもスモールスタートにしたいならポリパテでしょう。初期費用は低く始められると思います。

それと「型取り」自体についてはレジンとおゆまるで型取り&複製に挑戦してみよう!(著作権についても付記)に詳しく書いてあるからそちらを参照してね。

その他質問、間違い、アドバイス等ございましたらお気軽にコメント欄やツイッターからどうぞ。

またなんか書き忘れてる事がある気がしますが…

以上。

マシーネンクリーガーや造形物の記事一覧はコチラ>http://www.revolve-gear.com/blog/archives/198

模型完成ギャラリーはこちら>http://model.revolve-gear.com/

↓ロックポリパテはコスパいいですよ。オススメ。

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One Response to “おゆまる+ポリパテ簡易複製を再評価する。(レジンとの比較も付記)”

  1. […] さらにこの後に「おゆまる+ポリパテ簡易複製を再評価する。(レジンとの比較も付記)」という記事も書きましたぜひ興味のある御方はご参照ください^^ […]

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