10月 26

2020年10月24日にフジテレビ系列の『土曜プレミアム』枠で放送されたお笑いバラエティ番組「まっちゃんねる」の感想です。

概要

wikiからの引用

YouTubeなどでお笑い芸人・タレントたちが自由に面白いことをやり始めている中、 日本のお笑い界をけん引し常に笑いを追求してきたダウンタウン・松本人志がテレビのお笑いの可能性を提案するべく、様々な実験的企画を行なっていく

松本家の休日の中で「松本人志がyoutubeをもし初めたら年間売上はほぼ芸能界屈指でうん十億は確実」という専門家の話のくだりがありましたが、youtoubeではなく、あくまでTVで松ちゃんが普通ではなかなか出来ないけどやってみたい…的な実験的な企画をする番組…って感じですかね。流れ的には松ちゃんのソロライブ、ひとりごっつ、働くおっさん人形、などの系列というか、簡単にいうと「ダウンタウン」ではなく、「松本人志」としてやってみたい企画をやってみる…。という感じのSP番組というところでしょうか。今はビッグコンテンツになった「すべらない話」も元々ラジオで話していたような「やってみたいなぁ」的な企画を実現した番組だったんで、ある意味でそういう「やってみたい」を「やってみよう」…的な感じですかね。

番組の企画は主に3つで、

・コーデ寄席
・女子メンタル
・大喜利警察

の3つ。

その中でのコンテンツ全体での重さの比率は
・コーデ寄席10%
・女子メンタル70%
・大喜利警察20%

ぐらいな感じだと思います。

感想

まずコーデ寄席はガチでシュールというか、正直私でもシュール過ぎて難しかったですね。芸人さんがプロの人にコーデしてもらった服を着て、ファッション紹介風な演出をしつつ、漫才を披露する…的な企画。ちなみにミルクボーイ、ナイツ、中川家の3組がコーデ漫才を披露。

なんかその…おしゃれなファッション紹介V的なものと、漫才・寄席という全く相反するレベルのものを合体させたらおもしろいんじゃないか?的な感じなんだと思います。たしかにそういう不可思議さとか「なんじゃこれ…」「なに見せられてるんだ…」的な面白さはあるんですけど…。まさに実験的な企画だったと思います。「混ぜるな危険を混ぜると面白い」の法則ですよね。でも個人的には少しシュールにより過ぎたかなという印象でした。

次に大喜利警察ですが、アカン警察とかめちゃイケの警察24時企画とか、そういう雰囲気で警察署員として、ジュニアさん、ケンコバさんのにけつッコンビと、あともうひとり誰か女の人(私は知らん)、そして署長松本というテイで、普段滑り知らずの人気芸人(井上は微妙なところですが)に対して、いきなりドッキリで大喜利をなげかけて、面白い回答が出るのか?みたいな企画ですね。

これはもう安定感ある企画だと思います。老若男女面白いと感じるようなOP企画してしっかりと視聴者の心を掴むいい企画だと思います。

出演の芸人さんも大物揃いで、大輔さん、ノンスタ井上 ハライチ澤部さん、陣内さん、フット後藤さんが出演。

みなさんドライブ企画と言われて登場し、いきなり警察に扮した4人が呼び止めて、大喜利を投げかける。

でも今回の出演した芸人さんはほんと実力派がほとんどで、滑り知らずな方々ですが、IPPONグランプリなどには出演経験はもちろんなく、というか普段から「大喜利は苦手」と言ってる人もいます。そういう人に敢えて大喜利させる企画というわけですね。

かなり面白かったです。中でもハライチ澤部さんとか流石器用ですね。本家もいけるんじゃないかって感じで安定感ある答え出していました。普通で言えば相方の岩井さんの方が大喜利は得意そうですが…。どうなんでしょうね。

逆に意外だったのは陣内さんですかね。あれだけ滑り知らずな陣内さんですが、ホント大喜利苦手なのか、かなり戸惑った感じで上手いことは全然出来てませんでしたね。後藤さんも結構そうかな。

やっぱり大喜利も修行というか場数とか、発想脳というか、いつものお笑いのMCやひな壇でのガヤやつっこみとかと全然違うスキルなんでしょうね。ツッコミの人でも大喜利上手い人は全然いるんですけど、大喜利も有る種独特なお笑い技術なんで瞬発力も必要ですし、やはり上手な人下手な人といるのは当然ですね。でも敢えてそういう普段大喜利と全く疎遠の人気芸人に大喜利させるという内容はまさに番組の趣旨である「実験的」であり、「松本人志がやりたかった事」に合致する内容ではないでしょうか。それに普通に面白さ的にも面白かったですし。

そして今回のメインコンテンツといっていい女子メンタル。

これはまず「地上波でやるのかい」って驚きがまずありましたね。そもそも元企画の「ドキュメンタル」がアマゾンプレミアムの映像コンテンツなんで、普通であればそのままアマゾンプレミアムで配信するはずなんですけど、地上波でやるっていうね。

私はアマゾンプレミアム会員でドキュメンタルも見てるんですけど、なんだかんだでドキュメンタルを見ていない・知らない層…が大多数だと思うんで、その層がいきなり番外編を見る…みたいな感じは大丈夫かな?という感じはします。さらにドキュメンタル自体が「実験的企画」なのにその実験的企画をさらに実験するという実験の重ねがけみたいな感じがすごいですね。

私もそもそも「ドキュメンタル」の感想を書いていないのにいきなり「女子メンタル」の感想を書くってのも変な話ではあるかもですが…。ホントはドキュメンタルという企画そのものについて、如何にすごい斬新ですごい企画かってのとか、見た感想とか色々書いてからが良いんでしょうけど…まぁしょうがない。今回は一応「まっちゃんねる」の感想ですんでね。

で、まず概要としてドキュメンタルのシステムまでは説明しませんが(知らない方はググって下せい)、「ドキュメンタルの女子タレント版」という事で正直不安しかなかったです。「女芸人」でもなくあくまで「女子タレント」ですからね。絶対クオリティ低いだろって思ってました。

ところが蓋を開ければ

めっちゃくちゃ面白かった。

やるな女子タレント……ってなりました。女子タレントのチョイスも良かったと思います。参加者は

朝日奈央
金田明子
浜口京子
ファーストサマーウイカ
松野明美
峯岸みなみ(AKB48)
ゆきぽよ(木村有希)

バラエティ女王の朝日奈央さんをはじめ、ファーストサマーウイカさん、ゆきぽよさんのようなバラエティでお馴染みかつ「お笑い」を分かっている顔触れも揃うなか、金田明子さん、浜口京子さん、松野明美さんの3人のようなトリッキー枠もいます。正直自分の中で峯岸みなみさんだけ謎でした。正直私はあの「丸坊主事件の人」ぐらいの印象であとはバラエティとかで少しひな壇に稀にいるかな?ぐらいであまり、パーソナリティというか人となりを全然知らない人だったんで…。でも正直ビックリしました。あんなポテンシャルを秘めているとは…。

ほんと誰がこのメンバーを選定したのかわかりませんが上手いチョイスだったなぁと思いますね。バランスが絶妙でした。

金田さんが予想通りというか暴走気味にモノマネや声ネタで荒れ狂う中で、浜口京子さんの天然さみたいな部分とか予想もつかないボケなどをかます中で、安定感のあるしっかりとした「お笑い」を披露するサマーウイカさんとかゆきぽよ朝日奈央、そして峯岸みなみさんの対応力…驚きました。

全部語ると長くなるので出来るだけかいつまんで面白かった点を挙げると、まず、浜口京子さんのひょっこりはん的な顔芸は面白かった。ガキの「にらめっこ大相撲」や「顔面ルーレット1变化」「天井裏から1变化」を思い出す感じで、浜口京子さんこういう事もできるんだって感じでした。だけど浜口京子さんはドキュメンタルでいうと、ジミーちゃん枠というか、攻撃力もあるんですけど、基本が笑い上戸タイプなんで防御も甘いんが少しむずかしいところでしたね。でもいい味だしてました。

金田明子さんはいい感じに場を荒れさしてくれてこれはこれで良かった。その分空回りとか滑ってるのもその分多いんですけど「下手な弾も数撃ちゃ当たる」法則という感じ悪くないと思いますし、特にあのタメてタメての…長い長い顔芸は見事。面白かったです。

ファーストサマーウイカのはたけさん写真ネタは普通に見事。アレは七変化でも全員OUTに出来るポテンシャルのネタ。でも逆に「笑いをしっかり理解出来る人」程刺さるネタですが、トッリキー枠の人中心には刺さらなかったかもですね。でも凄く良かった。

そして関連して、ゆきぽよの峯岸の丸坊主写真を映し出すくだりも見事。あのメンバーという事で瞬発であれを出せるのは素晴らしい。しかもさらに素晴らしいのはそれに呼応して本人が、そのネタに自虐的に乗っかったのがさらに素晴らしい。

朝日奈央さんは意外に序盤中盤とそこまで活躍無かったですけど、最終盤のあのマスクからの怒涛の追い込みは流石。個人的にはゴッドタンで鍛えたようなアグレッシブなネタをもっとバンバン出していたら優勝の可能性もあったかなと思います。少し序盤様子見してた感があるのが少しもったいなかったかも。

松野明美さんはジュディ・オングの魅せられてのくだり、ガキの「熱唱アカペラ歌合戦」でも同曲を披露してるんですけど、あの時みたいにサビを「ウビソビドビ~~エ~ンジャ~~」なら面白かったのに…。惜しい。

そして、なんといっても今回女子メンタル全編通しての白眉はゆきぽよのせんとくんコスでの真顔パラパラと、それに乗っかるガチャピン峯岸みなみのくだりですね。ほんとね……大爆笑しました。まさかここまで自分が笑うとは思ってなかったですよ。というのも絶対あれ完全に偶然の産物なんですよ。せんとくんコスもパラパラも、ガチャピンコスやダンスも、それぞれすごい単体でも十分面白いんですけど、でもそこまでは事前にそれぞれが武器として用意してきたネタじゃないですか。そこになぜかその2つのネタが偶然タイミングよく合わさった事によって謎の神コラボダンスみたいな感じになったのはホントすごいなと。そういう奇跡を目の当たりにしたというか、意図してない偶発的な笑いのちからはすごいなと思いました。

なんといってもここですごいのはゆきぽよのダンスを見て、それに乗っかってダンスし始めた峯岸さんが素晴らしいんですよ。ほんとお見事。しかもそのダンスのクオリティがさすがアイドルでダンスもしてたせいか、見様見真似のダンスなのに上手いんですよね。せんとくんとガチャピンという謎の二人が、パラパラしはじめるというカオスな空間で笑わなかった他メンバーはすごいですね。私は絶対ダメだな。「嘘でしょ…」っていう。ホント松ちゃんの言葉を借りれば「明日死ぬとしても笑う」ですよあんなん。いやー素晴らしかった。

そのあたりの事が評価されて、峯岸さんが優勝。これも文句なしかな。もちろん最後の残ったメンバーはみな素晴らしかったんだけど、峯岸さんのネタそのものをもちろんかなり良かったですが、それ以上に状況への対応力とかが素晴らしく、最後も朝日さんの猛攻撃に耐えたのもすごい。文句なしで優勝だと思います。

正直自分の中で今回のメンバーである意味一番読めないという人というか、そういう人だったひとがここまで素晴らしいとは…、自分の中で峯岸さんのイメージメチャクチャ上がりました。普段どうなのかわかりませんが、ある程度面白さのポテンシャルがないとあんな事出来ないので、ちゃんとそういう人なんですね。すごいです。

まとめ

というわけで「まっちゃんねる」の感想でした。みなさんはまっちゃんねる見ましたか?どういう感想を持ちましたか?私は満足以上の内容だった思います。というか女子メンタルが予想の斜め上行く面白さで意外でした。本家とはまたちょっと違う面白さもあって良かったです。いやあそこまでのクオリティになるとは夢にも思わなかったです。正直女子メンタルは第二回も見たいですね。

でも逆に言えば大前提ですが元々のドキュメンタルの企画そのもののポテンシャルも高いのが改めてわかりました。

まっちゃんねるは特別番組ですが、こういう松ちゃんの実験的な試みをする番組はまた不定期でやってほしいですね。今回よくわかりませんが好評だったなら次回もあるんじゃないでしょうかね。というかあってほしい。

というわけでまっちゃんねるの感想でした~。

なんか書き忘れてる事もある気がしますが…。

以上。

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9月 29

キングオブコントのイチ個人の感想です。

こういう賞レースの感想を書くと「クソ野郎素人が偉そうに評価すんな」的な事言われたりするんで、先に言っときますと、素人の独り言程度の感想ですんで、見当外れだと思っても、日本の田舎に住む一人の素人の戯言だなぐらいに思って流して頂けるとありがたいです。

前置きはこれぐらいにして、感想書きます。というか、近年M-1は毎年感想書いてたんですけど、キングオブコント書いてなかったんですね。自分でも書いてるか書いてないかよく分かってないっていうね。

賞レース系だと、M-1、キングオブコント、R-1辺りは見てます。THE Wについては根本的に駄目な理由が私の中にあるので見てません。M-1の次に楽しみな賞レースですキングオブコント。

それともう審査員はしばらくずっと同じメンバーで下手な他の賞レースの審査員よりかはずっと信頼感あるんですけど、絶対ムリなホントの贅沢を言うなら内村さんが審査員に参加してほしいのは正直な所。志村さん亡き今おそらく今コント界での一番の頂点というかそういう存在であると思うし。あと鶴瓶さん居るなら鶴瓶さんも審査員で良いような気がしますが。どちからというとM-1の審査員の方がいいか……つっても鶴瓶さんはどっちもやらなそうだけど。

あと個人的には東京03の飯塚さんも審査員として参加してほしい。コントを死ぬほど愛してるし、実力もあるし、世間的な評価もあるし、若手芸人で東京03を目指してる人たちもめちゃくちゃ多いですし、評価される立場でも飯塚さんが評価してくれるなら…って人も多いでしょう。バナナマンが参加してるなら飯塚さんも参加して然るべきというレベルの適任だと思うんですけど……そう思いません?

さ、感想にいきましょう。

滝音

一番手、賞レースで一番不利といわれる一番手ですが、私はすごい好きな方向性の安定感あるネタだったと思います。松ちゃんも言ってましたが、最初の普通のラーメンをいっぱい食べてる客と思いきや大食い選手権だったっていう最初の大笑いポイントは間違いなく良くて、たしかにその後それ以上のハネポイントは無かったんですけどコンスタントに面白くて、私は好きでした。

GAG

キングオブコントの常連です。でも毎年ネタ見てますけど、面白いんだけど、なぜかもう一つ大笑いにならない…みたいな感じが毎年で、GAGで声出すほど笑った事無い気がする。毎回「あー面白いなぁ」とか「良い設定だなぁ」って思うんですけど、なんかね…もう1つ2つ…足りない感じなんですよね。今回もそんな感じでした。

ロングコートダディ

審査員の評価は前2組より1点上でしたが、個人的には一番下でした。もちろん僅かですけど。内容は少しこじんまりとしてる印象。もしかしたら何度も見るともっと評価上がるかもって感じはします。

空気階段

もう最近売れ始めてる空気階段。もぐらさんの方がよくやばいってピックアップされますが、実はシュッとしてる相方の水川かたまりさんも…下手したらこっちのほうがむしろやばいっていううね。去年のネタも嫌いじゃなかったです。今年のネタは少しとっちらかってる印象でした。シナリオというか話がなぁ……なんかまとまってない感じがしました。あと正直ツッコミのワードとか声とかが少し弱い気がするんですよね…。仮に同じ内容でも三村さんとか小峠さんだったらもっとメリハリある内容になりそうな気がします。審査員の評価はこれまでで最高でしたが、そこまで大きく良いという印象は無かったです。ほぼ4組目までどんぐりの背比べ的な感じしましたけどね。まぁ私が笑いをわかってない証拠かもですね。

ジャルジャル

常連ですね。さすがという感じでした。ジャルジャルって漫才もコントもトリッキーなネタが多いんですけど、今回は比較的コント然としてました。松ちゃんも言ってましたが、いつものジャルジャルよりかはわかりやすさを優先したってのは私も感じた印象でした。そしてジャルジャルらしいテンポ感のあるパターンルーティンがあって良かったです。ただパターンはあったんですけど大きなハズシとか途中のもう一ハネが欲しかったとは思います。でもまぁ前4組より安定感ある面白さで明らかに上だったのは間違いないと思います。

ザ・ギース

常連ですね。ハープが出来るのはゴッドタンで知ってたし、それがスタジオ>マジ歌LIVEとフィーチャーされてたんで、コントで楽器を使うのはギターはよくありますけどハープは無いですし、インパクトありますよね。そこを使ってきたかってのがまず第一印象。ハープの値段と弦の値段のくだりはイマイチでしたが、その後の音ネタは良かったです。オチへの展開は…うーん悪くはないけど良くもない感じ。でも安定感は感じました。

うるとらブギーズ

去年準優勝でしたが、どぶロックは歌ネタのトリッキーさが強いネタだったので、私の中ではコントらしいコントという意味では一番うるとらブギーズが良かったです。ただ今年のコントは去年を全く超えられなかったと思いますね。なんか普通というか…。サプライズ感が無いというか、もう少し「こう来るかっ!?」みたいな意外性が欲しかった。設定も普通だったし。

日本の社長

このコンビ初見でした。設定がまず好きですね。ちょっとBEASTARSみたいな世界観?。歌のくだりは少し長いかなと思ってましたが、ラップとか女の子(?)の獣声とか展開とか意外性もあるし、これまでに無い感じもあって、歌ネタも少し絡んだネタで、良かったです。だた終盤最後へのオチへの持っていき方がだけ少し弱い印象でした。この時点で4位でしたが、私はもっと上でも良かったような気はしました。細かい事いえば、歌ネタに入るまでの尺をもう少しだけ切り詰めてその後の展開をもう少し比重重めにしても良かったかな…と。

ニューヨーク

M-12019は個人的にがっかりでしたが、それよりかはずっと良かったです。…と思ってたら松ちゃんもほぼ同じ事言ってて「ですよね」という感じ、いやほとんどの人がそう感じたと思いますが。でもM-1も歌ネタっぽさが絡んでましたが今回も少しそういう要素があって、そこで終わりかと思いきや、そこから違う展開にもなっていったのは良かったですね。ただ、オチだけは少し「なんだコレ感」は否めなかったです。でもネタとしては凄く好きでした。ここまでの2位も頷ける内容でした。

ジャングルポケット

ジャンポケも超常連。ただ数年前の超名作コントの誕生日トイレコントの印象が自分の中ですごく強くて、やっぱりそれと比べてしまうんですよね。あのネタより上なのか下なのかって。で、結果として下でした。テンポはすごく良かったんですけどね。面白さはもちろんあるんですけど、ホントに面白いコントとか漫才って1ワード1ワードに無駄が無くて、どんどんどんって笑いが加速していくんですけど、そういう感じではなかったですね。無駄なワードが多い感じ。メリハリも少し足りなかったかな。設楽さんの観客の熱とリズムの話も確かにって印象でしたが、それも掛け合いが加速していく中で少し無駄なワードとかくだりが少し途中で挿入される感じがテンポを阻害してるような感じがしました。

ここまでで1位ジャルジャル、2位ニューヨーク、3位空気階段。3位の空気階段は少し個人的には違和感あるんですけど、概ね「なるほど」という感じ。

空気階段

うーん。悪くない。1個目のネタよりかは全然好きですね。ただコントとしての完成度とか自分的な笑い量はそこまでじゃない感じですね。設定もそこまで不思議なものではなかったですし。ただもぐらさんのキャラがトリッキーで結局何キャラか最後まで微妙に掴みきれなかったです。裏設定とか色々あるんでしょうけど。

ニューヨーク

まずヤクザ設定が超定番なのがまず少しマイナス。しかも終始笑い的に爆発する瞬間を待ってて、最後まで来なかった感じ。いや正直個人的にはイマイチだったと思うんですが、バナナマンのお二人がすごく評価高くてむしろそれが意外でした。日村さんも1個目のネタよりこっちが断然好きと言ってましたが、やっぱりプロは違うんだろなって感じました。私は素人なんで全然1個目のネタの方が好きでしたが…。もしかしたら何度か見直すと印象が変わるかもしれない。

ジャルジャル

やりたいことはわかるんですけど、1個目のようなパターンとかでもないし、ジャルジャルらしさが凄く薄いなぁという印象。コントらしいコントって感じはわかるんですけど……。設定がまず普通というか…。状況に対しておバカな一人にツッコミを入れるっていう至極シンプルな構成なんですけど、シンプル過ぎて目新しさは少ないですし、だからといってそのシンプルさを裏切る意外性の展開とかも少なくて、1個目のネタのほうが全然面白かった。

まとめ

優勝はジャルジャルでしたね。私は個人的にジャルジャル自体が好きですしまず念願という感じでそれが嬉しかったです。

です…が!…2020は大会全体のクオリティが少し低さを感じました。自分の中で「すごい刺さるネタ」が特に無くて、それが少し残念。なんか全体的にこじんまりとまとまってた印象です。面白くはあるんだけど…イマイチ地味というか。インパクトが無かったというかね。

具体的に言うと近年でいえばジャンポケの誕生日トイレネタや、チョコプラの誘拐ネタ、ライスのゆるしてくれぃネタ、うるとらブギーズの実況解説ネタみたいなレベルでのインパクトがあって自分に刺さるクオリティのネタが今年は1つも無かった。

うるとらブギーズが残念だったなぁ…。もっと頑張って欲しかった。発見としては日本の社長は好きでした。今後ももっといいネタでいつか優勝してほしい。

という個人的な印象と感想でした、皆さんはどんなように感じましたかね。

ではまた~

以上。

<追記>

これ書いた後にふとなんで今年のキングオブコントのクオリティが低いと感じたかなんとなく考えてたらコロナの影響も遠からずあるような気がしてきました。というのも、関係ないだろって思うんですけど、コントも漫才も、結局劇場のお客さん前で披露してそのリアクションで「面白い」「面白くない」を判断して、ネタの選定やブラッシュアップを繰り返していいネタを練り上げていくのが普通なんですけど、それが出来てなかったのかなと。しかも参加数もめちゃくちゃ今年は少なかったんですね。そりゃ母数が減ったらネタ全体のクオリティ平均が下がるのも道理ですよね。…もしかしたら「それと同じこと○○さんが言ってましたよ」的な感じでもうとっくに言われている事もしれませんが、ふと思ったんで追記しときました。そうなるとM-1も不安は少し残りますね。年々レベルが上がってきた感じだったけど今年のレベル…去年を超えられるかなぁ…。不安だなぁ。

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12月 23

M-1グランプリのイチ個人の感想です。

M-1の感想を書くと「クソ野郎が偉そうに評価すんな」的な事言われたりするんで、先に言っときますと、素人の独り言程度の感想ですんで、見当外れだと思っても、日本の田舎に住む一人の素人の戯言だなぐらいに思って流して頂けるとありがたいです。

ちなみに去年の感想
2018M-1グランプリ 感想

1番手ニューヨーク
1番手は非常に難しいですよね。ニューヨークの漫才は正統派で評価が高いって有名というかなんというかですけど、残念感ありましたね。爆発力も無いし、スタートの掛かり方も遅くて、ジャルジャルのような奇抜さや斬新さがあるわけでもない。

ニューヨークの評価で松本さんの「ツッコミがにこやかなのがあまり好きではない」と評価してましたが、これも人によって色々あるとは思いますが、私も同感ですね。私も好きなコンビの好きなネタを思い返しても、にこやかな感じのツッコミで面白いと強く思ったのはほぼ無いかなと思う。計算されたモノならいいんですけどね。

2番手かまいたち
安定感。安心して見ていられるという感じ。でもそれこそ松ちゃんのガキでのフリートークで自分で言った事をシレッと「そんなん言ってへんし!怖っ!」って言い続けるくだりを思い出しましたね。切り口も悪くないし、それでいて正統派な感じも併せ持ってましたよね。

3番手、敗者復活から和牛。
流石。あのパターンからのググッと面白くエンジンがかかっていく感じ。ただ和牛のネタにしてはもう1つ2つ爆発力があればなぁと思いましたかね。特に前半からグッと行ってたらなぁという感じ。

4番手 すゑひろがりず
初見。色んな意味で本人達含め変わりネタ。なんかR-1ネタを二人でやってるかのような雰囲気に感じましたかね。レッドカーペットだったら人気が出そうな感じ。これは好き嫌い分かれるんじゃないかなーと思います。私はこういう方向性はイマイチ好きになれないです。いや全然おもしろくないとかじゃなくて、面白いくだりもそれなりにはあったんですけどね。かまいたち、和牛の後なんでそれと比べちゃうね。少なくともニューヨークよりかは良かったと感じました。点数も妥当かなと(私は審査員の方たちと全然点数違う時もしばしばあります)ただ、独特なこの能の感じは色んな所で需要がありそう。

5番手からし蓮根
初見です。設定、展開、ボケ、ツッコミ共に正統派路線でありベタ。いやベタ自体は別に全く悪くないんだけどね。少しひとつひとつが小さく収まってる感じでこじんまりしてた印象。最後の轢かれるオチというかあのくだりは良かったんですけどね。全体的に平均点以上を醸し出しながらも、爆発力は無かった感じ。もう少しクセというかなんかネチッこさとか捻った感じが出てくると凄くなる気がしますね。

6番手見取り図
最近はちょこちょこ見かける見取り図。ツッコミのワードのチョイスが攻めてますよね。一部に全くわからないような例え方をかなり連発してて攻めてるなぁと。このワードチョイスのセンスをプラスに取るかマイナスに取るかで評価が変わるんじゃないですかね。でも例えツッコミを言い合う感じはありそうで無いし、少なくとも去年より全然良かったし、テンションも最初から最後まで良かったと思いますね。ただね。全部見て「すっげー面白かったー」っという感じまでは行かないですね。本当に優勝レベルの良い漫才は見た時のファーストインパクトももちろんですけど、余韻とかそういうのも凄いんで。

7番手ミルクボーイ
初見。漫才始まってから最初の笑いまでのスパンが長いかなぁ…という最初の印象。そこまでは不安でしたが、でもその後のガンガンエンジンが掛かっていって爆発力が上がっていく感じはここまでで最高。ツッコミの人の声やテンションは良いですね。コーンフレークというニッチな部分をねちっこく攻めていく感じ良いです。コーンフレークを上げたり下げたりという展開素晴らしい。タカトシの欧米か!等に代表されるしツッコミでてんどんのようにくりかえし続ける面白さとか、あとチュートリアルのチリンチリンネタ等にも通じる「そこをしつこく攻めて展開させていくか!?」という部分が凄く良いですね。これはいい点数なのも全員納得だと思います。

8番手オズワルド。
初見。ここまでの漫才の中では間とか空気感がしっかりじっくり感ありましね。スリムクラブのようなレベルまではいかないけど、おぎやはぎとかの漫才のような一歩引いた感じの雰囲気があって、好きな人は好きだろうな。ネタ自体も悪くないと思いました。ただやっぱりミルクボーイの後だと流石に霞んでしまったかも。

9番手インディアンス
初見。ボケの雰囲気がM-1のザキヤマさんを感じる。陽気でハイテンションなボケ。ある意味でテンションだけでいったらミルクボーイの真逆の感じ。でもそのアンタッチャブルの一番ノリにノッてた時のネタと比べちゃうと落ちるかなぁ。まぁあっちは優勝してるしね。あれと比べちゃって話しですよね。今回の出場者で比べても、最初から最後までコンスタンスに笑いを取っていて良かったです。審査員の評価はそれほど高く無かったですけど、もう少し良くても良いんじゃないかなぁという感じはしました。でも塙さんの言う平和的過ぎるというのも少し分かるかなぁ…。確かにもう少し変化球的な意外な部分が起承転結の転であれば良かったんですけどね。

10番手ぺこぱ
初見かと思いましたが、どっかで見たような気がする。おもしろ荘だと思います。独特な漫才をするコンビ。ツッコミボケ的なスタイル。これもすゑひろがりずと同じように少し変わり種というかね。正統派とはかけ離れているんですけど、あのツッコミ面白いです。テンプレなツッコミしそうにしながらの「ハズシ」をする感じ良いですよね。キャラ的な面白さも加味しなきゃと思うと評価が難しい所ですが、後半展開を少し変えてきたり、ネタそのものの緩急の付け方もしっかりしてるんで、キャラに目がいっちゃいそうなんですけど、ネタ自体のクオリティも高いんですよね。少し自虐も加えたり小技もあったり。確かに和牛を少し上回った感あった。

ファーストラウンド、1位ミルクボーイ、2位かまいたち、3位ぺこぱ。

ファイナルラウンド
1番手ぺこぱ
いや-結構ファイナルの方になってネタのクオリティが明らかに落ちる事は多々あるんですけど、同等が若干上がったかもという位のクオリティでした。

2番手かまいたち
これまた流石という感じでしたね。また安定感を感じました。全然違うのに一つ目のネタと共通性を感じるネタでしたね。

3番手ミルクボーイ
1個目のネタをそのままのパターン・設定を踏襲してるタイプですね。これも人よって好き嫌い評価が分かれるかもしれない。私は面白ければ問題ないと思いますが、パターンや展開も分かってるんで、1回目のようなインパクトまではいかないけども、逆に「ここでこう来る」という期待して期待通り来るのが気持ちよかったりするんでね。ただ最中よりももう若干ニッチなものをテーマにしたら私はもっと良かったかなぁと思いましたね。「そこピックアップする!?」みたいな感じを。

いやーでも3組見ても大きな差は無いと思いました。

でも最初の方のネタもファイナルのネタも全部含めてのぉで、優勝が誰かって話しになるんで、最後の3組は本当間違いなくベスト3だと思いますが、やっぱり全部含めて考えるとミルクボーイかなと。ラストネタだけで考えるとまた微妙に評価変わるかもだと思いますが、総合的な優勝という意味でミルクボーイは全員納得なんじゃないですかね。

総括すると今年も良かった。ここ3年ぐらいは特にほんと面白くて、甲乙つけがたい感じですけど、今回は出場者全体のクオリティが良くて、平均点が高かったかぁという印象。これも毎年言ってるかもしれませんが、ずべてのお笑い賞レースで一番クオリティが間違いなく高いと思いますね。やっぱりM-1は面白い。

というわけでM-1見ると今年も年の瀬だなぁ感あって、そういう意味では嫌ですけどね。うーん…

でもやっぱり満足感は半端ないね。

以上。

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