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今頃「とらドラ!」について考察してみる。その3(最終回)

今までのエントリーを見ていない方は「その1」「その2」を見てみてください。

今日は最後に一番好きなキャラ二人を。

<櫛枝 実乃梨>

すべてのキャラで一番好きなキャラクターです。そして一番かわいそうなキャラです。性格は一見意味不明な元気娘。でもその実は本当の自分を隠すために形作ったキャラクターで、本当は真面目で陰があるキャラなんだと思います。主人公の竜二の当初の意中の相手。

ここで少し疑問が。「櫛枝はいつから竜児に惚れていたか」という問題。普通で考えれば、夏の別荘のエピソードのあたりから竜二のことに惚れはじめた…というのが妥当な考えですよね。でも櫛枝は本当に最初(2年生最初期時)は竜児の事好きではなかった….のでしょうか?ここが微妙な気がする。

1年生の頃から喋ったときはなくても、2年生で同じクラスになった時、あの竜二に怯えたりしてる風はなかったし、名前も知っていた。最終的に走りながらの告白の時に竜児の事を「ずっと好きだった!」と叫びますよね、そうなると実は1年生の頃とかから好きだったのでは?という解釈。うーーん。どうでしょうか?結局わかりませんが。

夏休みで二人の距離は近くになった気もするけど、上の仮定を採用すると、あまりに仲の良い竜児と大河の二人をどう見ていたのか?「大河をよろしく頼みます」の土下座も実は「自分が好き」というのを押し殺して,..とか。しかも夏の時点で櫛枝は大河がもう竜児の事を好きなんではと気づいていたんでしょうね。たぶん。だから、自分からなかなかいけないというか、一歩引いた感じなんではないでしょうか?UFOの話のくだりもそういうことを仮定して見るとなんとなく櫛枝がああいう話をしたというのも納得がいく…気がする。

その後櫛枝は意味不明な元気娘…ではなくなってきます。竜児との間も文化祭でギクシャクしたりします。この間も竜児に惚れてるのは確実。でも櫛枝はずっと大河は竜児が好きだとわかっているし、二人は仲が良い…そういう葛藤があるんだと思うんです。片方は意中の相手、片方は親友…。むしろ主人公が竜児だから竜児の気持ちは視聴者はわかるけど、櫛枝視点でいえば、一番不明なのは竜児自身の気持ちだったのではないでしょうか? 一見大河と大の仲良し。つき合ってるかのようにも見える。でもつき合ってはいないという。しかも竜児の態度から自分にも気があるのかも?とすこし思ってる。みたいな。

そのすこしもやもやした雰囲気がすこしはっきりするのがクリスマスでしょうか。大河のマンションでの号泣を目の当たりにして、竜児が自分を強く誘ってきてくれている。ここで櫛枝ははっきりと竜児は多分自分の事が好き。大河は竜児の事が好き。とわかったんでしょうね。それで櫛枝は竜児に遠回しに「告白しないでね」発言に至るわけです。それは大河の気持ちを知っていたため。竜児の事が好き。でもここでOKを出してしまったら大河はどうなるんだろう?親友の気持ちを分かってる上で竜児を自分が取ってしまったら….

なんて苦悩と葛藤。櫛枝最高だよ君。そしてなんて悲しい。それで最終的に大河に譲る形で最終的には竜二と大河は結ばれてしまう。なんて悲劇。いくつか選択を間違わなければ、竜二は自分と結ばれていた…と思うと尚更でしょうね。

というわけで一番健気で真面目で苦悩と葛藤があったキャラでしょうね。だからこそ一番好きなキャラ。正直竜児は櫛枝と結ばれるべきだったと確信しています。私は。

竜児も竜児ですよね。ずっと好きだった相手なわけじゃないですか?それを(色々あったとはいえ)ヒョイッと鞍替えするのもねぇ…調子良いとも見れなくはない。だってあれほど好きだったわけだし。櫛枝は最後まで一途だったし、北村、狩野、川嶋もある意味で一途だけど、竜児と大河だけ…調子良い…という感じが否めない。

その後の事を考えると物語としては竜児と大河が結ばれて(ハッピー?)エンドですが、あの後の事を想像すると竜児と大河があんなのぼせたような精神状態で駆け落ち、結婚、妊娠したとしてもその後もすっと上手く行くとはとてもじゃないが思えない。大河はあんな性格だし、親が離婚していると子も離婚する確率高くなると聞きますし…。統計学上ですがね。かなり確率は上がるらしいです。

あんないきなり木刀で襲撃してくるようなツンケンしたわがまま非常識女が素敵なお母さんになる姿がまったく想像できない…

そう思うと櫛枝はすごく良い子なので、ぜひむしろああいう辛い恋を経験した後にその傷を全部癒してくれる素敵な男性に巡りあって欲しいですし、絶対に巡りあうと思います。むしろ竜児と結ばれなかったからこそもっと大きい幸せを手に入れた…というような人生であって欲しいと願います。創造上のキャラクターにこんな言うのもアレですけどね…

はぁ長くなりました。次に最後に


<川嶋 亜美>
このキャラって一見というか最初は只のムカつくキャラなんだけど、実は北村の言う通り「実は本当の性格も嫌いではない」ですよね。本当は正直なだけなのかも。

役割としては、いわゆる「狂言回し」ですよね。たしかに物語の中心人物でない。そしてこのキャラは竜二が誰が好きなのか、北村が誰が好きなのか、大河が誰が好きなのか、櫛枝が誰が好きなのかすべてわかっている。その上で竜二のことが好きになってしまうけど、そのスパイラルに自分が入るのは無理だと諦めている…

このキャラも櫛枝程にでないにしろ悲しいキャラ。もうモデルとして大人の世界にいるために、高校生ではあるけど、いわゆる「大人」なんでしょうね。

このキャラがたしかに少し物語りを引っ掻き回します。でもそれがいいんでしょうね。すごい好きです。川嶋も。本当は良い子。とっても。

はぁはぁ、疲れた。1時間近くかかったよ。この記事。

しかも誰も読まないだろうけど。殆ど自己満足。

とにかく、「とらドラ!」超オススメ。ここまで書いちゃってアレですが、見ていない方はぜひ一度見てください!おススメ!!

以上。

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